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愛しき書物達をご紹介
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書 名 パリでひとりぼっち
著 者 鹿島茂
出版社 講談社
出版年 2006年

19世紀フランスに関する多くの著作を持っている鹿島茂氏の青春小説。
日本からの送金が途絶え、「アンリ四世校」を放校になってしまったコマキ少年がパリの街で9日間自力で生きるため奮闘する。20世紀初頭のパリのさまざまな表情を織り交ぜながら、フランス人の人生哲学や社会の仕組みなどが随所に描き込まれている。
これまでに何冊か鹿島氏の著作を読んでいるせいか、出てくるパリの描写が、あれ?これはどこかで読んだぞ!っと思わせるものが多く純粋に小説としての世界に浸れなかったのが少し残念。しかしながら、コマキ少年がパリの街で出会う人物はそれぞれにとても個性的で、その風貌や行動などを想像するのは楽しかった。
一番受けたのは、ペリーヌなる登場人物。そのまんま、アニメ「ペリーヌ物語」のペリーヌなのだ。確かに原作はフランス20世紀初頭の話なのだろうが、私にとっては、アニメのペリーヌ物語の印象しかない。小説の中のペリーヌはアニメのあの顔をして目の前に浮かんできました。
小説なのだけれど、エッセイのような不思議な一冊。
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書 名 香水 -ある人殺しの物語ー 文春文庫
著 者 パトリック・ジュースキント 訳:池内 紀
出版社 文藝春秋
出版年 2003年

2007年3月公開されたトム・ティクヴァ監督の映画「パフューム」原作。18世紀パリの街に、類稀なる才能と不幸を持ち合わせて生まれた一人の男の一生を描いた小説である。読み始めて一気にこの小説の世界に引き込まれた。この小説の本当の主人公は目に見えぬ匂いである。男が求め止まぬ匂いの世界。その匂いの描写がとにかく素晴らしい!!久しぶりに興奮した。その結末に驚かされるが、醜悪でありながら、甘美で荘厳でありさえする。映画もDVDレンタルが開始される。ぜひ見てみたい。この小説をどのように映像化しているのだろう??

非常に淡々とした文体で、フランスっぽくないと思ったら、やっぱり著者はドイツ人でした。


書 名 天国の門
著 者 秋月達郎
出版社 PHP研究所
発行年 2004年

上野の国立西洋美術館の収蔵品の基礎となったのは「松方コレクション」と呼ばれる松方幸次郎氏が私財を投じて「日本の若者のために西洋文化を持ち帰る」為に集められたものなのです。ヨーロッパから遠く離れた極東の島国である日本に、なぜこれほどの西洋絵画の名品が集められているのか?第二次大戦をはさみ、松方コレクションがたどった数奇な運命と美術品を廻る壮絶な人間ドラマを描いた大作です。美術好きの人はもちろん、歴史好きの方にもお勧めしたい作品です。国立西洋美術館、好きなんですよ。ぜひ、この本を読んで、行って見てください。
この本を読むと、○○エモンや○上ファンドの○上氏などの卑小さを感じずにいられません。どうせ金を使うなら100年先の為に使え!といいたくなります。



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