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愛しき書物達をご紹介
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書 名 コーヒーが廻り世界史が廻る ~近代市民社会の黒い血液~
著 者 臼井隆一郎
出版社 中央公論新社 中公新書 1095

コーヒーという黒い飲み物がいかに世界に広がり、そして、コーヒーを供するコーヒー・ハウスやカフェが近代市民社会の諸制度に影響を与えたかを分かりやすく書いた一冊。イギリスとフランスのコーヒーの受け入れ方の違いが面白かった。フランス革命にコーヒーが果たした役割など、ベルばらファンなら興味深く読めるに違いない。
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書 名 西洋美術史ハンドブック
編 者 高階秀爾・三浦篤
出版社 新書館
発行年 1997年

大学の一般教養の西洋美術史の講義の教科書として使われそうな一冊。
時代を追って、概要、代表的作家、コラムという構成。後半五分の一は、「西洋美術史学の方法と歴史」という西洋美術史学の流れと付録(美術史年表・美術用語解説など)に当てられている。通読すれば、西洋美術史の大きな流れをつかむ事ができる。随所に挿入されたコラムも興味深い。
実は、コラム目当てで買ってしまった。
書 名 西洋美術解読事典 絵画・彫刻における主題と象徴
著 者 ジェイムズ・ホール 監修 高階秀爾
出版社 河出書房新社
発行年 1988年

書店で偶然発見!ブロンジーノの「愛の寓意」が表紙になっている。かなり意味深な感じが漂う表紙である。だが、中身は真面目な西洋美術で取り上げられる主題や物語、人物などを網羅した事典である。2cmぐらい厚さがある本で、値段も4800円とちょっと高い。発見した時には持ち合わせがなく、後日、買いに行ったら、すでに売れてしまっていた。このときのショックは大きかった。早速取り寄せたのは、言うまでもない。
著者のジェイムズ・ホール氏はイギリス在野の美術史家だそうだ。(在野=要するに大学などで専門に研究をしているわけではなく、趣味で研究をしているということだ。)美術館通いが趣味で、便利で信頼性の高い美術図像事典の必要性を感じ、7年の歳月をかけてこの本を完成させたとの事。すごい情熱だと思う。
我が家のトイレはなぜか無駄に広い。作りつけの棚がある。家族は好きな本を持ち込んでいる。私は、この本を備え付けている。
書 名 絵で見るフランス革命 イメージの政治学 岩波新書新赤74
著 者 多木浩二
出版社 岩波書店
発行年 1989年

 現代は映像を簡単に享受できる。映像で伝達することに私たちはすっかり慣れっこになっている。しかし、映像が持つ危うさをきちんと認識し切れているだろうか?キャプション一つで全く正反対の意味を持たせることができるのが映像なのだ。
 映像をそのまま記録することが不可能だった時代、まさに、「百聞は一見にしかず」だった。ところが、印刷術が発達し、様々な映像が紙に固着され、広く人々に手渡されるようになったとき、映像は、真実ではなく、作為を持って作られる真実らしいものに変化した。そのからくりを見抜けないものは、何者かの意図に踊らされてしまう危険があるのだ。
 フランス革命期はまさに、映像が意図をもって作られ、操作され、人の心を操る魔力を見せつけはじめた時代だった。
 この本に載せられている図版は現存するフランス革命期に作り出された膨大な量の図像の一部に過ぎないと著者は言う。醜悪なまでの風刺画や高邁な理想を喧伝する銅版画に、映像があふれる今を改めて考えなおさずにいられない。
 
書 名 フランス反骨変人列伝 集英社新書0337D
著 者 安達正勝
出版社 集英社
発行年 2006年

ルイ14世の公式寵姫 モンテスパン夫人の夫 モンテスパン侯爵
ナポレオンの勇猛果敢な元帥 ミッシェル・ネー
犯罪者詩人 ラスネール
死刑執行人サンソン家六代目 アンリ・クレマン・サンソン

教科書の歴史はつまらない。個人の息遣いが感じられないからだ。
おおよそ正史といわれるものは為政者の都合で書かれていたりする。
正史には決して取り上げられることのない強烈な個性を持った人々の
話を知ることができると、時代の息吹を生き生きと感じることができる。
特に気に入ったのは、モンテスパン侯爵♪
書 名 絵で見るパリモードの歴史 エレガンスの千年
著 者 アルベール・ロビダ 訳 北澤真木
出版社 講談社
発行年 2007年

流行というのは、過ぎてみれば馬鹿げた情熱に過ぎないものなのだ。
体の何倍もの幅をとる広がったスカート、天井まで着かんばかりに結い上げられた馬鹿でかい髪型。冬のさなかのすけすけルック。流行が過ぎ去ってしまえば嘲笑の的になりかねない「流行」に人はなぜ夢中になっていくのだろう。服は単に体を多い守るためだけのものではない。パリモード千年の歴史に見る人間の飽くなき情熱に感嘆するしかない。
書 名 ペスト大流行 ヨーロッパ中世の崩壊 岩波新書 黄225
著 者 村上陽一郎
出版社 岩波書店
発行年 1983年

父親が岩波新書のコレクションをしている。毎月読み切れもしないのに買っている。実家に帰るたびに、面白そうな題のものをピックアップしてくる。家族内では、爺さん図書館と呼ばれている。6畳間にぎっしりと詰め込まれた本・本・本。私の活字フェチはどうやら親譲りのようだ。

14世紀中ごろ、黒死病と呼ばれたペストの大流行によって、ヨーロッパでは3千万とも言われる人が命を落とした。繰り返されるペスト禍がヨーロッパにもたらした影響は計り知れない。医学が発達し、人類は様々な病原菌をねじ伏せてきた。一方、新しい病禍も生まれてきている。死は生まれてきたものにとって、必然である。この事実の前で人間達がいかに戦ってきたかを考えさせられる一冊。
書 名 西洋絵画の主題物語 Ⅰ聖書編
著 者 監修 諸川春樹
出版社 美術出版社
発行年 1997年

何の予備知識もなく絵を鑑賞する方が楽しめる場合と、きちんと主題を知って鑑賞するほうが楽しめる場合とがある。宗教画の場合、その主題を知らなければ、画家が何を訴えたかったのかを真に理解することは難しい。
西洋美術の場合、そのバックボーンはなんといっても聖書の物語だ。
豊富な図版によって、特に表現される頻度の高い主題を集めた一冊。聖書の知識を手っ取り早く得るにも手ごろと思われる。
書 名 美術のたのしみ 私の美の美
著 者 三輪福松
出版社 里文出版
発行年 1994年

日本経済新聞社の文化欄「美の美」に寄稿されたものを中心に、古代から近現代までの名品を紹介した一冊。実は、著者である三輪先生は私の恩師である。教えを受けられたのは、本当に幸運だったと思う。敬愛の情を込めて、学生達は「三輪じい」と先生の事を呼び、先生は、至らない私たちを愛情深く見守ってくださった。特に私はいつも教卓のまん前に席を取っていたから、声をかけていただく機会も多かった。亡くなるまで、年賀状と暑中見舞いを出し続けた。本当に心に残る良い授業をたくさん授けていただいた。小柄で温和な先生の姿を今でも懐かしく思い出す。
書 名 パリ 歴史の風景
著 者 饗庭孝男編
出版社 山川出版社
発行年 1997年

パリの歴史と文化を歴史的な建物や記念物を手がかりに総合的に紹介している。カルチャーセンターの講座が発端というだけに、興味深いエピソードがちりばめられ、楽しく読める一冊。


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